私と電音部の遍歴
前情報として、私は電音部プロジェクトが始動した直後からこのコンテンツにはまり、とりわけ澁谷梓希演じる灰島銀華の楽曲に強くのめり込んだ。
ただし、私が灰島銀華を推すことになった経緯として、単にキャラクターが特別好きというわけでも、元々声優が特別好きというわけでもない。澁谷梓希の歌唱力によって演じられる灰島銀華の魅力に惹かれているため、キャラクターと声優のセットで初めて成立する推し感情を抱いている。
その為、キャラの純粋な退場や声優変更が行われたら私の推しとしての感情はその時点で消えてしまう面倒臭い性質を孕んでいる。
最前で感じた苦しみ
電音部4thライブの最終公演において、最前という特等席で見たはずなのに、そこにはただ辛い思い出しかなかった。それは、ただのライブ体験ではなく、自分にとっての電音部というプロジェクトとの向き合い方、そしてその物語がどのように進んできたのかを考えさせられる時間だった。
他のファンと銀華推しのギャップ
4thライブを終えて1日が経ち、ようやく感情を言語化できるようになった。
他の推しがいるオタクたちは、電音部というプロジェクトの物語、演出、楽曲を通じて、その世界観をしっかりと体験することができた。しかし、銀華推しの私はそうではなかった。
澁谷梓希の活動休止と復帰が、電音部という物語に大きな歪みを生み出した。その影響を多大に受けた銀華推しにとって、4thライブは電音部の世界を正しく楽しむことができる場ではなかった。
サプライズ登壇という形での復帰への疑問
声優の活動において、諸事情による一時的な離脱は他のコンテンツでもよくある問題であり、それ自体に文句を言うつもりはない。だからこそ、復帰の際には、プロジェクトとして正式な発表を行うべきだった。
しかし、今回はサプライズ登壇という形で復帰が果たされた。その結果、現実の諸問題で歪められた物語に半端な正当性を与えてしまい、不誠実さを感じることとなった。これは、イチ銀華推しにとって納得しがたい出来事だった。
物語の締めくくり方に対する不信感
さらに、第2部最終話で火凛によるカウンセリングを受け、銀華が離反から戻ろうとする描写があった。しかし、これにより、自分が追い続けたキャスト不在の1年半が、ただの家出少女の気の迷いとして処理されそうになっている。
この展開には強い違和感を覚えた。推しの復帰を心待ちにしていたファンの気持ちが、現実の諸問題の整合性を無理やり付ける形で片付けられてしまったように感じる。
銀華はカブキに行っても纏以外からは受け入れられておらず、明確なヴィランサイドへの転身というわけでもなかった。
カブキへ潜入して二重スパイとして何かを探ることが目的であったというわけでもない。
実態として、本人も「僕も自分のことがよく分かっていないんだ」と発言していた。この流れに対して、自己を見つけるために煌から一度離れ、カブキに身を寄せること自体は理解できる。もし銀華の物語のコンセプトが「迷いと自分探し」であるならば、手探りで自己を求める姿勢は納得できる。
しかし、今回の最終話で「戻るかどうか悩む」という着地点に至ったことには納得がいかない。まだ何も見つけられていないのに、現実時間で一年半近くもの期間ファンを待たせておいて「戻る」という選択肢が視野に入っていること自体が受け入れがたい。 それでは、これまでの銀華の葛藤が形だけのものになってしまい、彼女の物語が意味を持たないものにされてしまう。
終わりに
電音部というプロジェクトを愛しているからこそ、この4thライブで感じた違和感や苦しみを無視することはできなかった。復帰そのものに異論はないが、そのやり方、そして物語の流れとしての扱いには大きな問題を感じている。
今後、電音部がどのように進んでいくのか、銀華というキャラクターがどう扱われていくのかを見守りつつ、ファンとしての気持ちを整理していきたい。